\ 妊娠42週目のポイントはコチラ /
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助産師・看護師として約10年、のべ1万人以上のママと赤ちゃんと関わってきました。
妊娠・出産・母乳育児の現場経験をもとに、信頼できる情報をお届けしていきます。
妊娠42週。
ここまでお腹の中で赤ちゃんと一緒に過ごしてきた時間は、
もう言葉では言い表せないほど大きくて、かけがえのないものになっていますよね。
「そろそろかな…」「どうしてまだかな…?」
そんなふうに気持ちが揺れるのは、とても自然なことです。
予定日を過ぎて時間が経つほど、不安がふくらみやすくなる時期かもしれませんが、
赤ちゃんもママも、ちゃんと“その日”に向けて準備を続けています◎
この週数では、赤ちゃんとママが安心してお産を迎えられるように、
医療的なサポートや分娩のタイミングを相談していくことが増えてくる頃でもあります。
ここからは、妊娠42週の体の変化や赤ちゃんの様子、過ごし方や出産に向けての動きについて、現役助産師の視点からお伝えしていきます!
妊娠42週目で知っておきたいこと
まずは、妊娠の基本的な数え方や、妊婦健診のスケジュール、病院での検査について簡単に整理しておきましょう!
妊娠42週目は何ヶ月?

みなみ
妊娠42週目は 妊娠11ヶ月 です!
下の表を参考にしてみてくださいね。
\ 妊娠週数の見方 /
妊娠月数 | 妊娠週数 |
妊娠1ヶ月 | 0〜3週 |
妊娠2ヶ月 | 4〜7週 |
妊娠3ヶ月 | 8〜11週 |
妊娠4ヶ月 | 12〜15週 |
妊娠5ヶ月 | 16〜19週 |
妊娠6ヶ月 | 20〜23週 |
妊娠7ヶ月 | 24〜27週 |
妊娠8ヶ月 | 28〜31週 |
妊娠9ヶ月 | 32〜35週 |
妊娠10ヶ月 | 36〜40週 |
妊娠11ヶ月 | 41週〜 |
妊婦健診の頻度

みなみ
\ 妊婦健診の頻度 /
妊娠初期(〜23週頃) | 4週間に1回 |
妊娠中期(24〜35週頃) | 2週間に1回 |
妊娠後期(36週以降) | 1週間に1回 |
妊娠満期(41週以降) | 3〜4日に1回 |
妊娠42週に行う検査
\ 妊婦健診で行う検査 /
検査内容 | 検査をする目的 | 正常値 |
尿の検査 | 尿中にたんぱくや糖が出ていないかをみるため | どちらも陰性 |
血圧測定 | 血圧の変動を確認するため | 140/90mmHg未満 |
体重測定 | 体重の推移を記録するため | 週に300〜500g |
腹部エコー

みなみ
妊娠42週では、赤ちゃんの状態・ママの体の変化・出産のタイミングを慎重に見極めていく週です。
健診のたびにエコーで丁寧にチェックをしながら、医療的な判断を含めて「今、どうするか」を一緒に考えていくことが大切になってきます。
ここでは、エコーで見ている主なポイントをご紹介しますね!
\ 腹部エコーで何を見てる? /
- 赤ちゃんの体重や成長の最終チェック
体重が出産に影響のない範囲かどうか、また急激な増加や停滞がないかを確認します。
この時期は赤ちゃんの体がやや大きくなる傾向もあるため、分娩の進め方にも関わってきます◎
- 心拍・血流の状態をていねいに見守る
へその緒・心臓・臓器周辺の血流や心拍数のリズムを見ながら、赤ちゃんがストレスなく過ごせているか、出産までお腹の中で安全に過ごせるかを確認します。
ここに異常があれば、早めに分娩をすすめる判断につながることもあります。
- 胎盤の状態や機能をチェックする
42週になると、胎盤の機能が少しずつ低下してくる場合もあります。
胎盤の厚みや成熟度(グレード)、栄養・酸素がしっかり届いているかを見守ります。
- 羊水量や濁り、性状をチェック
羊水が減ってきたり、濁りがある(胎便が混じる)などの場合は、赤ちゃんの安全のために分娩誘発の判断がなされることも。
少なくとも毎回の健診でこまめに見ておくことが重要なポイントです。
- へその緒(臍帯)の血流・巻きつきの有無
巻きつきや血流の流れに異常がないか、圧迫がないかを丁寧にチェックします。
元気であればそのまま様子を見ることも多いですが、必要に応じて慎重に分娩方法を検討します。
- 赤ちゃんの位置や下がり具合を確認
赤ちゃんの頭が骨盤内にしっかりおさまってきているか(固定)、子宮口の開き具合とあわせて、分娩が近づいているかどうかを見ていきます。
妊娠42週目のママの症状

みなみ
\ 妊娠42週目によく起こる症状 /
胸の張り 頻尿 めまい 頭痛 便秘 痔 腰痛 むくみ 動悸 息苦しい 胸焼け 静脈瘤 こむら返り
妊娠42週目の赤ちゃんの成長・発達(エコーで見えるもの)

みなみ
妊娠42週。
赤ちゃんは、すでに**「いつ生まれても大丈夫な状態」をしっかりと完成させています◎
だけど今はまだ、ママのお腹の中で“最後の仕上げ”をゆっくり整えているところかもしれません*
ここからは、妊娠42週の赤ちゃんの成長や、エコーで見えてくる姿についてご紹介します!
- 体重は3.2kg前後〜それ以上に。新生児としての姿が完成
赤ちゃんの体つきはさらにふっくらとしてきて、顔まわりや手足の丸みもくっきり。
エコーでも、「まるで生まれたあとの赤ちゃんみたい!」と感じる姿が見えることも増えてきます。
- 肺の機能や呼吸の準備は万全◎
サーファクタントの分泌も安定し、生まれた瞬間から自力でしっかり呼吸できる状態です。
生理的な面では、いつでもお腹の外に出てこられる準備が整っています◎
- 皮膚はなめらかで、胎脂やうぶ毛はほとんどなくなる
お肌はますますしっとり整い、エコーではお顔の輪郭や表情もやさしく見えるようになります。
うぶ毛や胎脂が見られないことも多く、「本当にそろそろだな」と実感が深まる時期です*
- 感覚はほぼ完成。ママの声や音・光に敏感に反応
赤ちゃんは、ママの声や外の音をちゃんと聞き取っていて、心地よく包まれている空間を味わっているようです。
「今日もここでゆっくりしてるよ」と、自分らしいタイミングを見つけようとしてくれているのかもしれませんね。
- 胎動はスペースの関係で少なくなるが、力強さはある
「動きが小さくなってきたかも…」と感じても、1日に数回ググッと押されるような動きが感じられれば大丈夫◎
動きの種類が変わっているだけで、赤ちゃんは元気に過ごしているサインです。
- エコーに映る赤ちゃんの姿が、“いよいよ会える”その瞬間を知らせてくれる
口元を動かしたり、手をぎゅっと握ったり、静かに目を閉じていたり──
- そのすべてが、「今この時間も、赤ちゃんがしっかり準備を続けている証拠」です◎

みなみ
「なんでまだ出てこないのかな…?」と思う日もあるかもしれません。
でも赤ちゃんは今も、ちゃんと“ママと一緒にいる”ことを選んでくれているのかもしれません*
妊娠42週に気をつけること・過ごし方

みなみ
妊娠42週。
「まだかな…」という気持ちが、少しずつ大きくなってくる時期かもしれませんね。
周囲からの声や、予定日という“区切り”を意識するほど、焦りや戸惑いが出てくることもあると思います。
でも、今のこの時間にも、ちゃんと意味があります◎
ママと赤ちゃんにとって“ベストなタイミング”は、ふたりの中でちゃんと決まっていくので大丈夫です。
ここからは妊娠42週に気をつけたいことを紹介していきます!
- 健診の回数が増え、分娩方法の相談も始まる時期
42週に入ると、健診が週2回程度に増えることが多くなります。
赤ちゃんの元気さや、ママの体の状態をより細かく見ながら、分娩誘発や入院のタイミングについて相談を始めるケースも出てきます。
- おしるし・前駆陣痛・お腹の張りが強くなることも
出産が近づくと、おりものに血が混じる(おしるし)や、生理痛のような前駆陣痛が強くなる方もいます。
「これは陣痛?」と迷う時は、痛みの間隔や強さを観察しながら、いつでも産院に連絡を◎
- 胎動が減ったように感じる日もあるが、しっかり伝わればOK
スペースが限られる中で、ググッと押すような力強い動きが1日数回あれば大丈夫。
ただ、動きが明らかに弱い・いつもと違うと感じるときは、迷わず受診を。
赤ちゃんのサインをキャッチすることが、何よりの安心につながります◎
- 体が重たくなり、睡眠や食事のリズムが乱れがちに
夜中に目が覚めたり、食欲が落ちる・逆に空腹感が増すなど、リズムが不安定になりやすい時期。
できる範囲で体を横にする・こまめに水分をとる・軽く体を動かすなど、“自分に合った整え方”を見つけてあげてくださいね。
- 気持ちが不安定になったり、孤独を感じやすくなる
「いつまで待てばいいの?」「どうして私だけ…」と感じる瞬間があるのも、自然なこと。
でも、あなたと赤ちゃんだけのペースが、ちゃんとここまでたどり着かせてくれました◎
赤ちゃんは、ママのそばで「今がいい」と思って過ごしているのかもしれません🌸

みなみ
“遅い”わけじゃない。今は、赤ちゃんが選んでくれた時間なんです◎
予定日を過ぎても、あせらず・比べず・自分の気持ちにやさしく寄り添ってあげてくださいね。
妊娠42週目にすべきこと

みなみ
妊娠42週。
入院の準備や赤ちゃんを迎える支度は、きっともう整っている方がほとんどかと思います。
だからこそ、この時期は“やるべきこと”というよりも、「もう少しだけ整えておけたら安心」なことに意識を向けてみましょう⭐︎
- 分娩方法・入院時期についての相談メモをまとめておく
健診での話し合いが増える時期なので、
「こんなこと聞いてみよう」「ここが少し不安かも」など、
小さなことでもメモしておくと、受診時に落ち着いて話せます◎
- 緊急時の連絡・移動の再確認(家族とも共有)
夜間や休日にお産が始まることもあるため、産院への電話番号や、連絡のタイミングを今一度確認。
家族やパートナーと、**「もしものとき」の段取りを共有しておくと、安心感がぐっと高まります◎
“おうちの最終整え”はできる範囲でOK
退院後すぐ必要なもの(おむつ・冷凍食品・飲み物など)が揃っているか確認しつつ、
- お洗濯や郵便物の整理など、できそうなところだけでOK◎
頑張りすぎず、「ちょっとだけスッキリ」を目指しましょう♪
- 赤ちゃんに話しかけたり、日記をつけてみる
「まだお腹の中にいる時間がある」という今だからこそ、赤ちゃんへの声かけや、今の気持ちを残してみるのもおすすめです。
あとから振り返ったとき、「あの時間も愛おしかった」と思える記録になります♡
- 好きな香りや音楽、温かい飲み物などで気分転換を
この時期は、“体を整えること”よりも“心をゆるめること”が大切◎
リラックスできる香り・お気に入りのカフェインレスティー・好きな音楽など、
「自分が落ち着ける時間」を意識してつくってみてくださいね⭐︎

みなみ
もう、準備はとっくに整っています◎
この時期は、“あとは赤ちゃんを迎えるだけ”──
そんな心の準備の仕上げとして、自分のペースで穏やかに過ごしていけたら大丈夫です。
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