【現役助産師解説】妊娠中の頻尿に悩むあなたへ!効果的な対策と安心のアドバイス

妊娠生活

頻尿で夜眠れなくて辛い。体の中で何が起こってるの?これって異常?

頻尿っていつまで続くのかな。快適に日々の生活を送るための方法があれば知りたい。

 このような疑問を解決していきます。

総監修:加賀みなみ 現役助産師
資格:助産師国家資格・看護師国家資格・受胎調節実施指導員・新生児蘇生法A・桶谷式乳房管理法・BSケア
大学病院・クリニック・母乳育児相談室で1万人以上のママ・赤ちゃんのケアに関わる

妊娠中の頻尿に困っていませんか?夜中に何度もトイレに行くのは本当に大変ですよね。
そんなあなたに、現役助産師が頻尿の原因とその対策についてわかりやすく解説します。

この記事を読んで、少しでも楽に過ごせるヒントが見つかれば嬉しいです。
ぜひ参考にしてください。

妊娠頻尿なぜ起こる?原因と対策を徹底解説

妊娠するとトイレに行く回数が増えることがよくあります。これはなぜなのでしょうか?
ここでは、妊娠中に頻尿が起こる理由について詳しく説明します。

  • ホルモンの変化
    妊娠が始まると、体内でさまざまなホルモンが増加します。特に「プロゲステロン」というホルモンが増えることで、筋肉がリラックスします。これにより、膀胱が完全に空になるのが難しくなり、尿意を感じる頻度が増えることがあります。
  • 子宮の大きさの変化
    妊娠が進むにつれて、赤ちゃんが成長し、子宮が大きくなります。この大きくなった子宮が膀胱を圧迫することで、尿をためる容量が減り、頻繁にトイレに行きたくなることがあります。特に妊娠後期には、この圧迫が顕著になります。
  • 血液量の増加
    妊娠中は、赤ちゃんに十分な酸素と栄養を供給するために、ママの体内の血液量が増えます。この増加した血液が腎臓を通過することで、尿が作られる量が増え、結果として頻尿になります。
  • 腎臓の働きの変化
    妊娠中は、腎臓の働きが活発になります。これは、ママと赤ちゃんの両方の老廃物を処理するためです。腎臓が活発に働くことで、尿の生成が増加し、頻尿を感じることになります。
  • 飲み物の摂取量の増加
    妊娠中は、体が水分を多く必要とするため、自然と水分摂取量が増えます。水分を多く摂ることで尿の量が増え、頻尿になることがあります。

妊娠頻尿いつから始まる?知っておきたいタイミングと予防法

妊娠頻尿は、妊娠初期(妊娠4週〜)から始まることが多く、妊婦さんの多くがこの時期に頻繁にトイレに行きたくなる症状を経験します。妊娠中期(妊娠16〜27週)になると、多くの妊婦さんは頻尿が一旦落ち着くことが多いです。しかし、妊娠後期(妊娠28週〜)に入ると、再び頻尿が強く感じられるようになります。

これらの時期別の変化について、詳しく見ていきましょう。

  • 妊娠初期(妊娠4週〜15週
    多くの妊婦さんは、妊娠初期から頻尿を感じ始めます。妊娠が確定する頃には、体内でホルモンの変化が急激に進んでいます。特に「ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)」というホルモンが増加し、これが膀胱に影響を与えるためです。また、妊娠初期には、体が妊娠に適応するために血液量が増えることもあり、腎臓が多くの尿を作ります。結果として頻尿になることが多いです。
  • 妊娠中期(妊娠16週〜27週)
    妊娠中期に入ると、一部の妊婦さんは頻尿が少し落ち着くことがあります。これは、体が妊娠に適応し始め、ホルモンの影響が安定してくるためです。しかし、全ての妊婦さんに当てはまるわけではなく、中期でも頻尿が続くことがあります。
  • 妊娠後期(妊娠28週〜
    妊娠後期になると、再び頻尿を強く感じる妊婦さんが多くなります。これは、赤ちゃんが大きくなり、子宮が膀胱を圧迫するためです。膀胱が押されることで、少量の尿でも強い尿意を感じるようになります。また、妊娠後期はお腹が大きくなり、寝る体勢が制限されるため、夜間頻尿が増えることがあります。

妊娠初期に頻尿が夜だけ起こる理由 1時間おきになることも

妊娠初期に頻尿を感じることは多くの妊婦さんが経験することですが、特に夜間に頻繁にトイレに行きたくなることがあります。なぜ夜だけ頻尿が起こるのでしょうか?

理由を詳しくみていきましょう。

  • ホルモンの変化
    妊娠初期には、体内でさまざまなホルモンが急激に増加します。特に「プロゲステロン」というホルモンが増えることで、筋肉がリラックスしやすくなります。これにより、膀胱が完全に空になるのが難しくなり、夜間に頻尿を感じることがあります。
  • 体液の再分配
    昼間に活動している間は、体の下半分(特に足)に体液が溜まりやすくなります。夜になり横になることで、これらの体液が再分配され、腎臓が余分な水分を処理するために働き始めます。これが、夜間に尿の量が増える原因の一つです。
  • 体の休息とリラックス
    夜間は、体が休息しリラックスする時間です。このリラックス状態により、膀胱の感覚が鋭くなり、尿意を感じやすくなることがあります。昼間は忙しくて気づかなかった尿意が、夜間の静かな時間に強く感じられることも一因です。

妊娠中期の頻尿が1時間おきに感じる理由と解決策

妊娠中期に入ると、お腹の赤ちゃんが順調に成長し、ママの体にもさまざまな変化が現れます。その中でも頻尿は多くの妊婦さんが経験する症状です。特に1時間おきに頻繁にトイレに行きたくなることは、日常生活に支障をきたすこともあります。では、なぜ妊娠中期に頻尿が起こるのか、その原因を詳しく見ていきましょう。

  • 赤ちゃんの成長による圧迫
    妊娠中期に入ると、赤ちゃんがどんどん大きくなります。そのため、子宮も大きくなり、膀胱を圧迫します。膀胱が圧迫されると、その容量が減り、少量の尿でも強い尿意を感じるようになります。
  • ホルモンの影響
    妊娠中は、ホルモンのバランスが大きく変化します。特にプロゲステロンというホルモンが増加し、筋肉をリラックスさせる作用があります。これにより、膀胱の収縮が抑えられ、尿が完全に排出されにくくなることがあります。その結果、頻繁に尿意を感じることが多くなります。
  • 増加した血液量
    妊娠中は、ママの体内の血液量が増加します。これは、赤ちゃんに酸素や栄養を十分に供給するためです。増えた血液が腎臓を通過することで、尿の生成が増え、頻尿を感じることになります。

妊娠後期の頻尿が5分おきに!原因と効果的な対処法を紹介

妊娠後期に入ると、お腹の赤ちゃんも大きくなり、頻尿を感じることが多くなります。
妊娠後期に頻尿が増える原因を詳しく見ていきましょう。

  • 赤ちゃんの成長と子宮の圧迫
    妊娠後期になると、赤ちゃんはどんどん成長し、子宮もそれに合わせて大きくなります。この大きくなった子宮が膀胱を圧迫することで、膀胱の容量が減少します。膀胱が小さくなると、少量の尿でも強い尿意を感じるようになり、頻繁にトイレに行きたくなります。
  • 赤ちゃんの位置
    妊娠後期には、赤ちゃんが下がってくることが多いです。赤ちゃんが骨盤の方に移動することで、膀胱への圧力がさらに増します。特に、赤ちゃんの頭が膀胱を直接圧迫することで、トイレに行きたくなる回数が増えることがあります。
  • 増加する体液
    妊娠中は、ママの体内の血液量が増加しています。これは赤ちゃんに酸素や栄養を供給するためです。増えた血液が腎臓を通過することで、尿の生成が増え、頻尿を引き起こします。妊娠後期には特に体液の増加が顕著になるため、頻尿の症状も強くなります。
  • ホルモンの影響
    妊娠中のホルモンバランスの変化も頻尿の原因の一つです。特にプロゲステロンというホルモンが増加し、膀胱の筋肉をリラックスさせるため、膀胱が完全に空になりにくくなります。このため、頻繁に尿意を感じることがあります。

妊娠中の頻尿への対策は?

妊娠中の頻尿は多くの妊婦さんが経験することですが、頻繁にトイレに行きたくなると日常生活や夜間の睡眠に支障をきたすこともあり困りますよね。

そこで、ここからは少しでも快適に過ごすために、具体的な対策をご紹介します。
ぜひ日常生活に取り入れてみてください。

  • 水分の摂り方を工夫する
    頻尿を感じるからといって、水分を摂らないようにするのは避けましょう。妊娠中は体が多くの水分を必要としています。大切なのは、水分を一度に大量に摂るのではなく、少量ずつこまめに摂取することです。これにより、膀胱への負担を軽減できます。
  • カフェインを控える
    カフェインには利尿作用があるため、カフェインを含む飲み物(コーヒー、紅茶、エナジードリンクなど)を控えることで、頻尿を軽減できることがあります。代わりに、ノンカフェインのハーブティーやデカフェのお茶を選ぶようにしましょう。
  • トイレのタイミングを調整する
    日中は定期的にトイレに行くように心がけましょう。膀胱に尿が溜まりすぎるのを防ぐために、1〜2時間おきにトイレに行く習慣をつけるのがおすすめです。また、寝る前に必ずトイレに行くことで、夜間のトイレの回数を減らすことができますよ。
  • 寝る姿勢を工夫する
    夜間頻尿が気になる場合は、寝る姿勢を工夫してみましょう。例えば、横向きに寝ることで膀胱への圧迫を軽減できます。また、クッションや枕を使って体をサポートすることで、より快適な寝姿勢を見つけることができるかもしれません。
  • 骨盤底筋を鍛える
    骨盤底筋を鍛えるエクササイズ(ケーゲル運動)を行うことで、膀胱のコントロールがしやすくなります。ケーゲル運動は、トイレを我慢する時のように、骨盤底筋を数秒間締めた後、リラックスする動作を繰り返します。これを1日数回行うことで、頻尿の症状が改善されることがあります。
  • リラックスする
    ストレスや緊張も頻尿を悪化させる原因となります。リラックスできる時間を持つことが大切です。深呼吸や軽いストレッチ、好きな音楽を聴くなどして心を落ち着けましょう。心地よい環境を作ることで、頻尿の症状が和らぐことがあります。

頻尿の症状は、妊娠中の体が赤ちゃんを守るために変化している証拠でもあります。この記事で紹介した対策を取り入れて、少しでも楽に過ごせるようにしてくださいね。

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