【現役助産師解説】妊娠中の動悸に悩むあなたへ:安心できる対策とケア方法

妊娠生活

妊娠中に動悸がして心配。これって普通なのかな?赤ちゃんへの影響も心配。

動悸が頻繁に起こるとき、どのタイミングで医師に相談したらいいんだろう。対処法も教えてほしい。

 このような疑問を解決していきます。

総監修:加賀みなみ 現役助産師
資格:助産師国家資格・看護師国家資格・受胎調節実施指導員・新生児蘇生法A・桶谷式乳房管理法・BSケア
大学病院・クリニック・母乳育児相談室で1万人以上のママ・赤ちゃんのケアに関わる

妊娠中に突然感じる動悸、本当に心配になりますよね。心臓が急にドキドキして、「これって大丈夫なの?」と不安になることも多いでしょう。そんな時に知っておきたいのが、動悸の原因と対策です。ここでは、妊娠中の動悸の原因と、安心して過ごせる対策やケア方法を現役助産師が解説します。安心して毎日を過ごせるように、ぜひ参考にしてくださいね。

妊娠中の動悸の原因

妊娠中の動悸、突然の心臓のドキドキに驚くことがありますよね。これが何故起こるのか、そしてどう対処すればいいのか、知りたくなりますよね。妊娠中は体内で多くの変化が起こり、それが動悸の原因となることがあります。ここでは、妊娠中の動悸の原因を時期別に詳しく解説していきます。

妊娠初期の動悸がしんどい

まずは妊娠初期の動悸からみていきましょう。

  • ホルモンの急激な変化
    妊娠初期には、ホルモンバランスが急激に変化します。特に、プロゲステロンというホルモンが増えることで、心拍数が上がりやすくなります。プロゲステロンは、子宮をリラックスさせて赤ちゃんが成長するために大切なホルモンですが、心臓に対しても影響を与え、動悸を感じやすくします。
  • 血液量の急増
    妊娠すると、赤ちゃんに酸素と栄養を送るために、体内の血液量が増加します。この増加は、妊娠初期から始まります。血液量が増えることで、心臓がその血液を全身に送り出すために一生懸命働く必要があります。そのため、動悸を感じることがあります。
  • 基礎代謝の向上
    妊娠初期には、基礎代謝が上がります。これは、赤ちゃんが成長するために必要なエネルギーを供給するためです。基礎代謝が上がると、心臓の働きも活発になり、動悸を感じやすくなります。
  • 鉄分不足
    妊娠初期には、体が赤ちゃんに栄養を供給するために多くの鉄分を必要とします。鉄分が不足すると、貧血になりやすくなり、心臓がより多くの血液を送り出そうとするために動悸を感じることがあります。貧血が原因の動悸は、特に疲れやすさを伴うことが多いです。
  • 疲労とストレス
    妊娠初期には、つわりや体の変化による疲労、妊娠に対する不安やストレスが増えることがあります。これらの要因が心臓に負担をかけ、動悸を引き起こすことがあります。特に、リラックスしている時や夜間に動悸を感じることが多いです。
  • 体の急な変化への反応
    妊娠初期には、体が急速に変化します。この変化に体が適応する過程で、心拍数が変動し、動悸を感じることがあります。特に、立ち上がった時や動き出した時に一時的に動悸を感じることがあります。

妊娠中期の動悸 息苦しい

次に、妊娠中期の動悸の原因を見ていきましょう。この時期には、動悸による「息苦しさ」を感じるママが多いです。妊娠中期の体の変化がどのように影響しているのか、一緒に詳しく見ていきましょう。

  • 血液量のさらなる増加
    妊娠中期には、赤ちゃんが成長するために、さらに多くの血液が必要になります。このため、体内の血液量が増え続けます。増加した血液を全身に送り出すために、心臓が一生懸命働くことになります。これが動悸の原因となることがあります。
  • ホルモンの変化
    妊娠中期でも、ホルモンの変化は続きます。エストロゲンとプロゲステロンというホルモンが増加し、体全体に影響を与えます。これらのホルモンの増加は、心臓の働きにも影響し、動悸を感じやすくすることがあります。
  • 子宮の拡大
    妊娠中期になると、子宮がさらに大きくなり、周囲の臓器や血管を圧迫します。この圧迫が血液循環に影響を与え、心臓がより強く血液を送り出す必要が出てきます。これが動悸の一因となります。
  • 体重の増加
    妊娠中期には、赤ちゃんの成長とともに、ママの体重も増加します。体重が増えることで、心臓にかかる負担も増え、動悸を感じることがあります。特に、急に体重が増えると、その影響が強く感じられることがあります。
  • 基礎代謝の向上
    妊娠中期も、基礎代謝が高まります。これは赤ちゃんが成長するために必要なエネルギーを供給するためです。基礎代謝が上がることで、心臓の働きも活発になり、動悸を感じることがあります。
  • 鉄分不足
    妊娠中期にも鉄分の需要は高まります。鉄分が不足すると、貧血になりやすく、心臓がより多くの血液を送り出そうとするために動悸を感じることがあります。鉄分不足は疲れやすさとも関連しています。
  • ストレスと疲労
    妊娠中期には、体の変化や赤ちゃんのことを考えることで、ストレスや疲労を感じることが多いです。ストレスや疲労は、心臓に負担をかけ、動悸を引き起こすことがあります。リラックスする時間を持つことが大切です。

妊娠後期の動悸

次に、妊娠後期の体の変化がどのように影響しているのか、一緒に詳しく見ていきましょう。

  • 血液量の大幅な増加
    妊娠後期になると、赤ちゃんの成長に伴って体内の血液量が大幅に増加します。増加した血液を全身に送り出すために心臓が一生懸命働く必要があり、これが動悸を引き起こす原因となります。
  • ホルモンの変動
    妊娠後期でも、ホルモンの変動が続きます。エストロゲンとプロゲステロンの増加は、体全体に影響を与え、心臓の働きを活発にします。これにより、動悸を感じやすくなります。
  • 子宮の圧迫
    妊娠後期には、子宮がさらに大きくなり、周囲の臓器や血管を圧迫します。特に大きくなった子宮が横隔膜を押し上げることで、呼吸が浅くなり、心臓がより多くの血液を送り出す必要が出てきます。これが動悸の原因となります。
  • 体重の増加
    妊娠後期には、赤ちゃんの成長に伴って体重が増加します。増えた体重が心臓に負担をかけ、動悸を引き起こしやすくなります。特に短期間で体重が増加すると、その影響が強く感じられることがあります。
  • 基礎代謝のさらなる向上
    妊娠後期も、基礎代謝が高まります。これは赤ちゃんが急速に成長するために必要なエネルギーを供給するためです。基礎代謝が上がることで、心臓の働きも活発になり、動悸を感じやすくなります。
  • 貧血
    妊娠後期には、鉄分の需要がさらに高まります。鉄分が不足すると、貧血になりやすくなり、心臓がより多くの血液を送り出そうとするために動悸を感じることがあります。貧血は疲れやすさとも関連しています。
  • ストレスと疲労
    妊娠後期は、出産に対する期待や不安が増す時期でもあります。ストレスや疲労が心臓に負担をかけ、動悸を引き起こすことがあります。リラックスする時間を持つことが大切です。

妊娠中の動悸はどうやって対策すればいい?

妊娠中に突然心臓がドキドキしてしまうと、本当に心配になりますよね。そんな時、どうすればいいのか不安になることも多いと思います。ここでは、妊娠中の動悸を和らげるための具体的な対策方法をわかりやすくお伝えします。あなたが安心して快適なマタニティライフを送れるように、ぜひ参考にしてくださいね。

  • リラックスする
    動悸を感じた時は、まずリラックスすることが大切です。深呼吸をして、心を落ち着けましょう。ゆっくりと深く息を吸い、吐くことで、心拍数を落ち着かせることができます。リラックスできる音楽を聴いたり、アロマテラピーを取り入れるのも効果的です。
  • 適度な運動
    軽い運動は、血液循環を良くし、動悸を和らげるのに効果的です。ウォーキングや妊婦向けのヨガ、ストレッチなどを日常に取り入れてみましょう。無理をせず、自分のペースで行うことが大切です。
  • 十分な休息をとる
    妊娠中は、体が赤ちゃんを育てるために一生懸命働いています。疲れを感じたら、無理をせずに横になって休息をとりましょう。特に、足を少し高くして横になると、血液の循環が改善され、動悸が和らぐことがあります。
  • バランスの良い食事
    鉄分やビタミンを含むバランスの良い食事を心がけましょう。鉄分が不足すると、貧血になりやすく、動悸を感じることがあります。赤身の肉、魚、豆類、ほうれん草などを積極的に取り入れてみてください。また、水分も十分に摂ることが大切です。
  • ゆったりとした姿勢を保つ
    妊娠中は、無理な姿勢を避け、ゆったりとした姿勢を保つことが大切です。長時間の立ち仕事や座りっぱなしは避け、こまめに体を動かすようにしましょう。リラックスした姿勢で過ごすことで、心臓への負担が減り、動悸が和らぎます。
  • ストレスを減らす
    ストレスが動悸を引き起こすことがあります。ストレスを感じたら、自分なりのリラックス方法を見つけてみましょう。趣味の時間を楽しんだり、友人や家族と話すことで、心が軽くなります。
  • 医師に相談する
    動悸が続く場合や強く感じる場合は、医師に相談することが大切です。妊娠中の動悸はよくあることですが、専門家の意見を聞くことで安心できます。妊婦健診で相談するか、症状が強いときには早めに受診しましょう。

妊娠中の動悸は不安に感じることが多いかもしれませんが、適切な対策を取ることで和らげることができます。今回ご紹介した方法をぜひ試してみて、少しでも快適に過ごせるように心がけてくださいね。

コメント

タイトルとURLをコピーしました