【現役助産師解説】妊娠中のむくみの原因と解消法:すぐに試せる簡単ケア

妊娠生活

なんでこんなに足や顔がむくむのか原因が知りたい。どうやったら少しでも楽になるのか対策も気になる。

むくみを減らすためにできる具体的な方法や、実際に他の妊婦さんがどんな対策をしているのか知りたい。

 このような疑問を解決していきます。

総監修:加賀みなみ 現役助産師
資格:助産師国家資格・看護師国家資格・受胎調節実施指導員・新生児蘇生法A・桶谷式乳房管理法・BSケア
大学病院・クリニック・母乳育児相談室で1万人以上のママ・赤ちゃんのケアに関わる

妊娠中のむくみが気になる時、辛くてどうにかしたいと思いますよね。足や手がむくんでしまうと、普段の生活も不便で心配になることが多いと思います。

ここでは、妊娠中のむくみの原因や、すぐに試せる簡単な解消法を優しくわかりやすくご紹介します。現役助産師の視点から、あなたと赤ちゃんが快適に過ごせるためのヒントをお届けします。少しでも楽に過ごせるよう、一緒に解決策を見つけていきましょう。

妊娠初期の足のむくみはなぜ起こる?

妊娠初期に足がむくむと、不安になってしまいますよね。立ち仕事や長時間座っていると、足がパンパンになってしまうこともあるかもしれません。ここでは、妊娠初期に足のむくみがなぜ起こるのか、その原因について詳しく解説します。

  • 体内の水分量の増加
    妊娠中は、赤ちゃんを育てるために体内の血液量や水分量が増えます。特に足は体の末端に位置するため、余分な水分が溜まりやすく、むくみが起こりやすくなります。
  • 血液循環の変化
    妊娠中は、子宮が大きくなることで下半身の血液の戻りが悪くなります。これにより、足に血液が滞留しやすくなり、むくみが起こりやすくなります。特に、長時間立っていたり座っていたりすると、むくみが強くなります。
  • ホルモンの変化
    妊娠中に増加するホルモン、特にプロゲステロンは、血管を拡張させる作用があります。血管が拡張すると、血液が滞留しやすくなり、足にむくみが起こります。
  • 重力の影響
    足は体の一番下に位置するため、重力の影響で血液や水分が溜まりやすくなります。これが、妊娠中に足のむくみが起こりやすい原因です。
  • 体重の増加
    妊娠中は体重が増加します。増えた体重が足にかかる負担を増やし、血液循環が悪くなってむくみが起こりやすくなります。
  • 長時間の座位や立位
    長時間座っていたり、立ち続けていたりすると、血液やリンパ液の流れが悪くなります。これにより、足にむくみが起こりやすくなります。
  • 塩分の摂取
    妊娠中は食事の好みが変わりやすく、知らず知らずのうちに塩分を多く摂取してしまうことがあります。塩分を多く摂ると、体内に水分が溜まりやすくなり、特に足のむくみが目立つようになります。
  • 圧迫による影響
    妊娠中に増加する体重や、子宮の拡大による圧迫が、下半身の静脈やリンパ管に負担をかけます。この圧迫が、血液やリンパ液の流れを阻害し、足のむくみを引き起こすことがあります。

妊娠初期の手のむくみはなぜ起こる?

次は手のむくみについて解説していきます。

妊娠初期に手がむくんでしまうと、心配になってしまいますよね。指輪がきつくなったり、手が重く感じることもあるかもしれません。特に妊娠初期は、体の変化が多くて不安が募る時期でもあります。ここでは、妊娠初期に手のむくみがなぜ起こるのか、その原因について詳しく解説します。

  • 手の血行不良
    妊娠初期には、体全体の血液量が増えるため、血管が拡張します。手や指の血行が悪くなると、血液が滞留しやすくなり、むくみが発生します。特に、手や指は心臓から遠い位置にあるため、血行が悪くなりやすい部分です。
  • 手首の圧迫
    妊娠中に体重が増えることで、手首や腕の周りの組織が圧迫されやすくなります。特に、手根管症候群と呼ばれる症状が発生することがあります。これは、手首の神経が圧迫されることで手や指にむくみやしびれが起こるものです。
  • 姿勢の影響
    妊娠初期には、体の姿勢が変わることが多く、腕や手に負担がかかりやすくなります。特に、寝る時の姿勢が悪いと、腕や手にかかる圧力が増し、むくみが発生しやすくなります。
  • ホルモンの影響
    妊娠初期には、ホルモンバランスの変化により、体内の水分が増え、手や指の組織に水分が溜まりやすくなります。これは、体が妊娠に適応する過程で自然に起こる現象です。
  • 塩分の摂取
    妊娠中は食事の好みが変わりやすく、知らず知らずのうちに塩分を多く摂取してしまうことがあります。塩分を多く摂ると、体内に水分が溜まりやすくなり、特に手や指のむくみが目立つようになります。
  • リンパの流れの悪化
    リンパ液の流れが妊娠初期には滞りやすくなり、手や指にむくみが現れることがあります。リンパの流れが悪くなると、体内の余分な水分や老廃物が手や指に溜まりやすくなります。

妊娠後期のむくみで象の足になった!

妊娠後期に足がむくんで「象の足」のように腫れてしまうことは、妊婦さんによくある症状です。でも、今まで見たことのない自分の足の変化に驚いてしまいますよね。

ここからは、妊娠中の手足のむくみの解消方法をご紹介していきます。

妊娠中の手足のむくみの解消法

  • 適度な運動を取り入れる
    軽い運動やストレッチは、血液循環を促進し、むくみを減らすのに効果的です。ウォーキングや妊婦向けのヨガ、足首や手首を回すストレッチなどを日常に取り入れてみましょう。特に、ふくらはぎの筋肉を使う運動が効果的です。
  • 足を高くする
    座ったり横になったりする時に、足を少し高く上げると、血液の循環が改善され、むくみが和らぎます。クッションや枕を使って足を高くすると良いでしょう。寝る時も、足を少し高くすることで、朝のむくみを和らげることができます。
  • 温めてリラックス
    温かいお風呂にゆっくり浸かることで、血行が良くなり、むくみが改善されます。ぬるめのお湯でリラックスすることが大切です。また、温かいタオルやカイロを使って手足を温めるのも良い方法です。
  • 塩分を控える
    食事での塩分摂取を控えることも大切です。塩分が多いと、体内に水分が溜まりやすくなります。新鮮な野菜や果物を積極的に取り入れ、バランスの良い食事を心がけましょう。薄味の食事を楽しむことで、むくみを予防できます。
  • 水分をしっかり摂る
    水分を適度に摂ることで、体内の水分バランスが整い、むくみが軽減されます。一度に大量の水を飲むのではなく、こまめに少しずつ飲むことを心がけましょう。ハーブティーやノンカフェインのお茶などもおすすめです。
  • 適切な靴やサポートストッキングを使用する
    足に合った靴を履くことで、足への負担を減らし、むくみを予防することができます。サポートストッキングや弾性ストッキングを使うと、血液の循環が良くなり、むくみが軽減されます。特に長時間立つ仕事をしている場合は効果的です。
  • マッサージをする
    手足を優しくマッサージすることで、血液循環を改善し、むくみを和らげることができます。クリームやオイルを使って、足首からふくらはぎに向かって、手首から指先に向かって優しくマッサージしてみてくださいね。
  • 休息をとる
    無理をせず、体が疲れたと感じたら休息をとることが大切です。横になって休むことで、手足への負担が軽減されます。横向きになり、膝の間にクッションを挟むとさらに楽になります。

妊娠中のむくみは多くの妊婦さんが経験する悩みですが、毎日のケアで和らげていくことができます。今日ご紹介した方法をぜひ試してみて、少しでも快適な妊娠生活を送ってくださいね。

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