【現役助産師解説】妊娠中の経膣エコーの全て!安心して受けるための完全ガイド

妊娠中の経膣エコーが不安。どんな風に検査が行われるんだろう。痛みはないのか気になる。

何で妊娠中には経膣エコーが必要なの?お腹から見るのではダメなの?

 このような疑問を解決していきます。

総監修:加賀みなみ 現役助産師
資格:助産師国家資格・看護師国家資格・受胎調節実施指導員・新生児蘇生法A・桶谷式乳房管理法・BSケア
大学病院・クリニック・母乳育児相談室で1万人以上のママ・赤ちゃんのケアに関わる

経膣エコーとは?妊娠中に必要な理由

経膣エコーとは、小さな探査機(プローブ)を膣内に挿入して行う超音波検査です。この方法を使うと、子宮や卵巣、妊娠初期の赤ちゃんの状態を詳しく見ることができます。お腹の上から行うエコーに比べて、より細かい部分まで確認できるため、特に妊娠初期にはとても役立ちます。

それでは、妊娠中に経膣エコーが必要な理由をみていきましょう。

  • 妊娠初期の赤ちゃんの発育や心拍の確認
    経膣エコーを使うことで、妊娠初期の赤ちゃんが順調に育っているか、心臓がちゃんと動いているかを早くから確認できます。
  • 子宮や卵巣の健康状態のチェック
    経膣エコーは、子宮や卵巣の詳しい状態を調べるのに適しています。例えば、子宮の形や大きさ、卵巣に異常がないかなどを確認できます。
  • 異常妊娠の早期発見
    経膣エコーは、子宮外妊娠や双子の妊娠など、普通の妊娠とは違う状況を早く見つけるのに役立ちます。これにより、早めに適切な治療や対策を取ることができます。
  • より詳しい観察
    お腹の上から行うエコーに比べて、経膣エコーはより細かい部分まで見ることができます。特に妊娠初期には、赤ちゃんや子宮の状態を正確に確認するために非常に有効です。

妊娠中の経膣エコーの手順と所要時間

初めての経膣エコー、ちょっと緊張しますよね。
でも、リラックスすることで検査がスムーズに進みますよ。
今回は、経膣エコーの具体的な手順について説明します。検査の流れを知って、安心して受けていただければと思います。

  • 準備
    ズボンやスカート、ショーツを脱いで、開閉式の診察台に座ります。診察台にはプライバシーを守るためのカーテンや膝掛けが準備されていることが多いです。座った後は、診察台が自動で動いて両足を開く体勢になります。
  • プローブの挿入
    ゆっくりとプローブが膣内に挿入されます。緊張していると痛みを強く感じることもあるので、できるだけリラックスしてください。
  • 観察
    プローブが膣内で動かされながら、超音波を使って子宮や卵巣、妊娠初期の赤ちゃんの状態が画面に映し出されます。
  • 終了
    プローブが取り外され、検査が終了します。

実際にプローブを膣に挿入している時間は、3分くらいです。
リラックスして検査を受けてくださいね。緊張して力が入ってしまう方は意識的に深呼吸するのがおすすめです。

妊娠初期に経膣エコーを行うメリットと注意点

妊娠初期に経膣エコーを行うことに不安を感じるママも多いかもしれません。特に初めての妊娠だと、どんな検査が必要でどんなメリットがあるのか気になりますよね。経膣エコーは妊娠初期に大切な検査です。ここでは、そのメリットと注意点について詳しく解説していきます。

まずは経膣エコーをするメリットをみていきましょう。

  • 早期の妊娠確認
    経膣エコーは、妊娠初期の早い段階で胎嚢(赤ちゃんが育つ袋)や胎芽(胎児の初期形態)を確認できます。これにより、正常な妊娠であることや妊娠週数を正確に把握することができます。
  • 胎児の心拍確認
    妊娠初期の心拍確認ができます。心拍が確認できることで、胎児の健康状態を早期に把握できます。
  • 子宮外妊娠の早期発見
    経膣エコーは、子宮外妊娠(異所性妊娠)を早期に発見するのに役立ちます。早期に発見することで、適切な対処が可能になります。
  • 卵巣や子宮の状態確認
    経膣エコーは、子宮や卵巣の状態を詳細に観察できます。これにより、異常がないかどうかを早期に確認できます。

次に経膣エコーを受ける際の注意点を確認していきましょう。

  • リラックスすること
    経膣エコーは、リラックスした状態で受けることが大切です。緊張していると、プローブの挿入が難しくなることがあります。深呼吸をして、リラックスして検査に臨んでください。
  • 痛みや不快感があれば伝える
    経膣エコー中に痛みや不快感を感じた場合は、すぐに医師や助産師に伝えてください。プローブの動かし方を小さくするなど、より慎重に診察をしてもらえます。無理をせず、安心して検査を受けることが大切です。
  • プライバシーの確保
    経膣エコーは、プライバシーを確保した環境で行われますが、気になることがあれば事前に医師や助産師に相談してみましょう。
  • 服装の配慮
    検査がスムーズに進むように、ゆったりとした服装や脱ぎ着しやすい服装を選んでくださいね。スカートがおすすめです。

経膣エコーでわかる赤ちゃんの成長状態

経膣エコーは、妊娠初期に赤ちゃんの成長状態を詳細に確認できる大切な検査です。この方法を使うことで、妊娠が順調に進んでいるかを早い段階で確認できるので、安心して妊娠生活を送るための心強いサポートとなります。経膣エコーは、安全で効果的な検査ですので、心配せずに受けてくださいね。

  • 胎嚢の位置と大きさ
    妊娠5周後半には、胎嚢(たいのう)と呼ばれる赤ちゃんを包む袋の位置と大きさを確認します。これにより、子宮内で妊娠が正常に進行しているかを判断します。
  • 赤ちゃんの心拍確認
    経膣エコーでは、妊娠6週目くらいから赤ちゃんの心拍を確認することができます。心拍がしっかりと見えることで、赤ちゃんが順調に育っているかどうかがわかります。
  • 胎芽の成長
    経膣エコーでは、赤ちゃんがどのくらいの大きさか、そして成長が正常かどうかを確認します。妊娠初期の段階では、赤ちゃんの大きさがミリ単位で測定されます。
  • 胎児の形と構造の確認
    赤ちゃんの頭や体の形、四肢の形成など、基本的な構造が正常に発達しているかを確認します。これにより、発育の異常が早期に発見できることがあります。
  • 妊娠週数の確認
    赤ちゃんの大きさや成長具合から、実際の妊娠週数を正確に把握することができます。これにより、出産予定日が正確にわかります。

妊娠中の経膣エコー後に感じる違和感:対処法と注意点

プローブを膣内に挿入するため、一時的に軽い痛みや圧迫感を感じることがあります。また、検査後に少量の出血が見られることもあります。

これは通常の反応なので心配しないでくださいね。

違和感が長引く場合の対処法

違和感や痛みが長引く場合は、無理をせず安静にして過ごしましょう。体を温めることで、筋肉の緊張がほぐれ、違和感が和らぐことがあります。温かいお風呂に入ったり、温かい飲み物を飲んだりするのも効果的です。

もし、強い痛み大量の出血がある場合は、すぐに医師に相談してください。経膣エコー後の違和感は一時的なものですが、異常がある場合は早めに対応することが大切です。

妊娠中の経膣エコーはいつまで?

妊娠中に行う経膣エコーは、主に妊娠初期に行われます。この時期に経膣エコーを使用する理由は、子宮や胎児の様子を詳しく観察できるためです。妊娠初期は、胎児がまだ小さく、腹部からのエコーでは見えにくいことが多いです。そのため、膣内からのアプローチが有効になります。

妊娠が進むと、胎児が大きくなり、腹部からのエコーで十分に観察できるようになります。そのため、妊娠中期以降は経膣エコーの必要性は減り、主に腹部エコーが使われます。腹部エコーでも、胎児の成長や発達、羊水の量などを詳細に確認できます。

ただし、妊娠中期や後期でも、特別な理由がある場合は経膣エコーが行われることもあります。例えば、子宮頸管の長さを測定する際や、胎盤の位置を確認する必要がある場合などです。医師の判断で適切な方法が選ばれますので、安心してくださいね。

妊娠中の経膣エコーについて、詳しく解説しました。経膣エコーは、赤ちゃんの成長を確認し、安心して妊娠生活を送るために大切な検査です。初めての経験で不安に感じることもあるかもしれませんが、リラックスして受けてくださいね。何か心配なことがあれば、いつでも医師や助産師に相談してください。

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